蹴腰電子遊戯録#2 : CHAOS;CHILD

 

CHAOS;CHILD」いきます。(唐突)

 

 

「ノベルゲームってあんまりやったことないけどまぁ30時間ぐらいで終わるやろ~」っていう軽い気持ちで始めたんですが、

終わってみれば共通ルートで約50時間、TRUEルート終了時点で71時間でした。正直ナメてましたすいませんでした

かといって長くてダレちゃったという事もなく、 常にプレイヤーを先に惹き付ける話の運びと二転三転する怒涛の展開で全く中弛みせず読み進められました。すごいわ…。

 

感想としては色々と(感情的に)思うところはあったんですが、全体としては「ほんとに面白かった、ひとつとしてネタバレを踏まずに遊べて良かった」って感じでした。

 科学アドベンチャーシリーズはシュタゲ(とシュタゲゼロ)のアニメだけ視聴済でそういう感じなのかな~と思ってたけど良い意味で全然違ってびっくり。

ただグロ・ゴア・精神的ショック要素が多大にあるので人を選ぶのもまた事実なのかな~とも思ったり でもしょうがないかなこればっかりは…。

 

少なくとも自分の中では心に凄まじい残り方をするとてつもない作品になりました。

見た目がギャルゲーっぽいから~とかそういうので敬遠するのはほんと良くない。

面白いらしいならすぐやる!やってみてから考える!これに尽きるなあと。#1でも同じようなこと言ってたな?

 

そしてここからは当作品のストーリーやら何やらについてメチャクチャにネタバレしているゾーン開始です。

限界感情発露的にはここからが本番なんですけど(?)物語の性質上ネタバレを踏むことがあまりにも(あまりにも)致命的なので、TRUEルート完走済でない人は絶対に読まないでください。

いにしえの個人ホームページの注意書きみたいだなこれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

共通ルート

これ章毎に区切っていくとあまりにも長くなる(し正直細かくは覚えてない)ので

印象的だったとこをどんどこ書いていきます

 

オープニングで「あーーーこれが主人公でここから死ぬ前の過去話になって?ルート分岐で未来が変わる的な?」と思ったら全然違った(?)

ゲームの初手に持ってくるシーンとしてはすごく印象的だし、全部終わった今見るといろんな意味で凄いシーンを冒頭に持ってくるな…ってなる

 

ラブホ侵入シーン辺りで本格的に事件に首を突っ込み始めて、これ心臓に悪いわ…と思ってたら部屋突入してからもう心臓に悪いどころの騒ぎじゃなかった…

有村雛絵がこわい。この時点ではどう考えても絶対犯人か犯人サイドの人間だろ…と思ってたわ?

 

ギガロマニアックス、ディソード等々の結構なトンデモ設定も、ちゃんと順を追って適切な場面で説明されていったのですんなり入ってきて良かった。

ただカオスチャイルド症候群はわざわざ名前付いてるのに一種のPTSDってやけにアッサリしてない…?とは思った でもそれは本筋とはあんまり関係ないな~と思ってずっと失念してた…。

 これは全部終わった後の感想なんだけど病院地下で久野里さんにボコされる時のアレもCC症候群の伏線と後から知ってかなりビビり散らかした。

「まあこういうゲームだと頭脳派美少女がなぜか腕力もすごいある完璧人間なのもあるあるだよなぁ」みたいなご都合展開メタ読みを利用してミスリードしてくるとか普通そんなことあるか!!!???

 

非実在青少女の辺りから「これシナリオ書いたのほんとに人間?」と疑い始める 控えめに言って人の心がない

伊藤から電話が掛かってきて、その内容が"そういうこと"だと分かるにつれてやめてくれ…そういうのは…嘘だと言ってくれ…って頭抱えてた

伊藤はおちゃらけてるけど何をやってもどこか憎めない感じがあり好感が持てて信頼出来るすごくイイ奴で…「このポジションなのに単なるサブキャラに留まってなくて良いな~」と思ってて…

いや確かに…単なるサブキャラに留まってないんだけどさ…!?そういう話ではないんだが…!?!?!?!??

あのくだりで完全に精神が折られてしまった 人の心がない(2回目)

思考誘導で本人の意志で無かったのが救いっちゃ救いだけど…肉体的精神的社会的に背負わされた枷が重すぎる…

 

そんでここまでに完全に精神が折られてるところで

・尾上が一連の事件の犯人であると判明する(ここの流れ説明するまでもないと思うけどこれも伏線!?ってなっておったまげた)

・先に気付いた来栖が尾上と対峙してしまう

・来栖と尾上の対決シーン(この辺りから感情の理解が追いつかなくなる)

・来栖乃々の死

 

やっていい追い打ち(?)とダメな追い打ちを弁えて欲しい。

 

こんなん精神ズタボロになるに決まってるでしょ 遺された宮代と結人があまりにもしんどすぎる…。

その上で宮代は父親の佐久間が(一応の)黒幕であるという事実を知るわけで いや 何これ?ほんとに人の心がない(3回目)

あれも喋り方で佐久間だ…って分かった辺りで呻いて頭抱えちゃったし…

  

佐久間との対峙シーンのすごく盛り上がる場面でいとうかなこが歌い始めて「これは知ってる、、、!!!盛り上がりポイントでアツい展開になってウオーーーーーってなって色々と解決する時のやつだ、、、、!!!!!!!!」と思って

あの…実際盛り上がりポイントだったけど 終わってみたらなーーーーーーんも解決してない ねえコレなーーーーーーーーーーーーーんも解決してないよぉ!!!!!!!!!ナンデ????

 

「盛り上がるシーンでいとうかなこが歌い始めたら色々と解決して大団円」じゃなかったのか…?(そうでもないらしい)

 

 

有村雛絵ルート

「共通ルートが終わったらまず有村ルートからやるのがオススメ!」ってインターネットに書いてあって、

「有村後輩が一番お気に入りキャラになったし俺はひなちゃんからやったるぞオラァ!!!(傷心)」って言いながらやってたんですけど、

 

何?ほんとに何?
こんなのどうしようもないじゃん???要は詰みなんか???どうして???

 

有村家は徐々に歯車が噛み合わなくなったとかじゃなくて、

もう始まりから何もかもが詰んででどうしようもなかった、って感じなのがつらい 救いがない

 

ただでさえ救いがないのに終盤は有村の周りの人物が次々と死んでいくし

それにつれて雛絵自身もどんどんおかしくなっていくしで もう…

ってなってるとこに母親がどうのっていう話になって

 アカン!その展開だけは絶対アカンって思ってたのに 結局ダメだし……

 

これマジでどうにもならんのかよこれ…!宮代先輩と有村後輩を助けてやってくれよぉ…!と思ってたら

いつもの光景が始まって復興祭行こうぜ!!!ってなってア~~~~~;;;;;!!!良かったねえ!!!!!ほんと良…………

 

 

は…。

 

 

 …。

 

 

最後の尾上が怖すぎて心臓止まりました。

 

 

香月華ルート

有村ルートの伏線が早速回収されて「なるほど〜!」ってなったけど

すぐに「なるほど〜!」って言えるようなテンションの話じゃなくなった """詰み"""感の規模がでかすぎる

  

ここまで見てきた話の流れで「このゲームは名前付きのキャラは大抵最初とは別の役回りみたいなのが容易されてるな」とは思ってたけど

さすがに和久井が委員会の手の者でギガロマニアックスは冗談がキツい そして拷問シーンの描写がエグい…逃走中に来栖の名前が出てくる時の絶望感もスゴい…

 

華は共通ルートだと(感情表現はあるけど)喋んないし何考えてるかよく分かんないな~って印象がすごい強かったけど

いざ喋り始めるとすごく強い意思を持った女の子でイイね…ってなった

 

多分和久井が言ってたけど巨大力士シールマンのスケール感が無茶苦茶で流石に笑っちゃった

慰霊碑を武器にするのはちょっとやりそうだなと思ったらその直後にブチ抜いてブン投げてて呆気にとられてました。

 

これかなり"熱い"展開&終わり方なんだけど希望は全くないんだなあ…

 

でもやっぱり最後の尾上が超怖くて心臓止まりました。マジでなんなん?????

 

 

山添うきルート

まず「そこから分岐するんだ…」の感想から始まる。つらい。

ともすればプレイヤーが一番求めてたかもしれない平穏な妄想の世界が少しずつ綻んで宮代(とプレイヤー)に違和感を抱かせていく演出がかなり良かった。

 

順当に妄想世界を抜け出すと思いきや実はうきが作り出した世界で―――じゃないんですよ このゲームは辛いことが多すぎませんか?(今更)

 

最後の尾上が怖くて心臓が止ま…りはしなかったけどそれが彼女のやりたいこと、存在意義の全てなんだなあという感じで凄くやるせない…。

でも尾上はこのルートでは実は結局何もやってないのかな?と思ったりもした 気付いてないだけかもしれんけど!

 

来栖乃々ルート

これも「そこから分岐するんだ…」の感想から始まる つらい

 

 あ、早々に佐久間は退場しちゃうんだ…っていう驚き このルートの宮代達にしてみたら相当辛い出来事だよなあ…(別ルートを知ってるプレイヤーの印象との乖離がちょっと悲しい)

 

引っ越しして4人で慎ましやかに暮らしていくシーンは大変な場面なんだけど、とても平穏で平和なのは確かだから見ててほっこりした。お隣さんも愉快だし

 

このゲームってキャラクターが喋るセリフで声になってないような音(叫び声とか泣いてるとこ)も一字一句丁寧にテキストに落とし込んでるな~と思ってたんだけど

来栖編POSITIVEトリガーの「お願い↓シャァッス!↑」だけ完全にテキストガン無視でめちゃくちゃ笑った(?)

 

 南沢泉理=来栖乃々が明かされるシーンはコレまさか…!?ってなって確定した瞬間にヒュッ…!って声出た

有村の「来栖先輩は"南沢泉理"が死んだのを見たと言ったのは嘘」「分かるのは言ってる事そのものの真偽で、それ以外のことは分からない」まで伏線になってるとは思わないじゃん…

尾上との対峙シーンで「まがいもの」みたいなことを言われてたのも「なんか人工ギガロマニアックス?的な存在なんかな」的な予測してたからそこも伏線張ってるとは思わないじゃん…?

 

最後はお互いに気持ちがすれ違うことなく分かり合うことが出来たわけだし、

終わり方としても比較的ハッピーエンドな感じだったんじゃないかなあ…。

 

 

 尾上…。

 

 

TRUEルート

これもまた「え、そこから始まるんか…」ってなった

もっと前から始まってあれこれなんとかするのかと思ってた…。

あまりにも救いがなさすぎるし でもそんな甘い話じゃないってのは各ルートで学んだよなあ…(苦悶)

 

世莉架が"「普通の女の子」が連続猟奇殺人犯に相対したらするであろう辛辣なリアクション"をするのに対して悲しい笑顔を向ける宮代を見るのがつらすぎる。でもそれは他ならぬ宮代本人が望んだことで…マジでなんなのこれ これ何を見せられてるの つらすぎる

 

CC症候群治療の糸口を手繰り寄せ、解決策を見つけたところに現れる和久井 お前は絶望の化身か何か?

最終的にTRUEでも和久井との最終決戦があるのかな~と思ったらそんなこともなかった これモヤり要素だなと思ったけどこの結末に和久井云々委員会云々を挟みすぎるのは蛇足だよなあとも思った

 

最後は"このゲーム"の終わり方としてはこの上ない…というか"ここまで来てしまったら最早こう終わるしかない"っていうのを見せられたなァ…ってなりました

インターネッツで色んな人が言ってたけどシュタゲとはラストシーンまで徹底して対照的な作りになってるんですね やっぱ作ってる側もある程度は意識してるんだろうか…

 

こんな風に思いつつ納得もしつつもそれでもこれ宮代がひとりで全部が全部を抱え込みすぎだよなあ…と思っちゃう どうしてもハッピーエンドが至高みたいな思想があるので…。

結局何が悪かった、誰が悪かったとかそういう話をしても無意味なんですよねこれは

本当の彼女"たち"の生き方ってきっとそういうことなんだと思います(クサい感じで〆るオタク)

 

その他あれこれ

ついで、みたいな書き方になっちゃうけど神条さんがいい男で良かったですね。

最初は頼りないヘタレ刑事ポジションって感じだけど終盤につれてすごい頼もしくなるしこちらサイドに寄り添ってくれすぎだな?すこ

前作で殉職したらしい先輩の後追い死亡フラグがあからさまに立ってたからヒヤヒヤしてたけど(少なくとも本編中は)存命でほんと良かった。そのまま無事でいてくれ頼むわアンタ……(届かぬ想い)

 

百瀬さんはなんやかんやで頼れる大人ポジションでずっと居てくれて良いな~と思っ あの……前作のネタバレをチラっと踏んだんですけど これは…どういうことなんですか?????説明して下さい誰か頼むわ???????? 

 

 

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ENDING LIST、あまりにも良すぎる

各キャラのエンディングやってる時は「あ~埋まってきてんねえ!」って思ってたけど

SILENT SKY ENDが埋まったときに「ア……すごいな」ってなった すごいわ

 

今気付いたけどDARK SKY ENDの雛絵の顔の横にある部分の欠片って何なんだろう うきの髪入ってるしDREAM SKY ENDの欠片っぽいけどえらいDARK SKY ENDの側に入ってきてるのはなんで?え、これ…何?なんか意味あるんですか?

そもそも白と緑で見えてるアレは何なんだろう え?何…?ほんとに分からんわ…?(こんな見た目のもの作中にあったっけ?)

これについては今度有識者に訊いてみます(?)

 

 

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プレイ前後でこんな見え方が変わるOPある???

2種あるOPが両方収録されててどっちもめちゃくちゃ良いけどシンギュラリティverのココが(歌詞も相俟って)最強すぎる…。

 

TRUEルートのエンディングもめちゃくちゃ余韻があってよかったですね。

個人的にはCASTに来栖乃々と南沢泉理でそれぞれCV表記が分かれて(並んで)る所を見たときにウワ~~~~~ってなった ズルい